2011年10月26日水曜日

織りを極める

ある日、ニュースでちょっと流れてきた映像に釘づけ!


なんだ・・・これ! 間近で見てみたいと思ったのが

京都国立博物館で今月末まで、行なわれている

北村武資展でした。

といいつつ、時間的に京都に行ける日がなく、

あわや断念かぁ・・・と思ったある日

諸事情で予定がすっかり変わり、、、

すっぽと空いた時間で行けるようになりました。

ただし、その日に一緒に組んだ予定は、

すっかり駄目になってしまいました。

あぁ~、夢幻に終わった、黄金の京都散策ツアー 

さて、エントランスの白階段を上がると、

正面入口にさっそく美しい展示物が

すっかり魅入ってしまいました。

なんて神々しくて・近寄りがたい 美しい織物がありました。

うむぅ~天女の羽衣のようなぁ~といってもいい

これまで、織物の展覧会に行ったことがありませんでしたが

これは、衝撃的でした。

それから、右回りで展示物を拝見させてもらいましたが

どれも、これも人間業とは思えないものでした。

まったくどうやって、こんな複雑なものを一糸乱れず

規則正しく、織っているのか・・・それも尋常の細かさではありません

模様といい、色といい ため息ばかり 

どこからか、・・・神は細部に宿るという言葉が頭に浮かびます。

製作時間にどれだけかかったのか見当もつきませんが

これでもかぁ~というくらい、すごい作品の数々

ただ、私 ちょっと貧乏性なので、

自分が着るとしたら完全な贅沢品だなぁ

いくらか分からないけど、羅って市場性がないよなぁ・・・

ホンマに伝統を守るって大変だなぁ~と

ちょっこし下世話なことも同時に思いました。

お茶のお道具なら、完全に美術品として見ているので

チッコリとも思わないのに・・・

着物って、私の中でより実用的な身近な存在なんだなぁと

気づく。気づいただけで、そんなに着てないのですが

そうは思いつつ、美しい作品の周りをぐるぐるぐるぐる回ってました。

羅が着たくなりました。ただ今、こっそり家に眠っている一張羅の羽織を


せっかくなので来年は、ちょっと着てみたいと思いました。


美術館を出て、三条に向かって歩いていて

知っている通り・町並みに出て愕然 

わかっていたけど、全然思いつかなかった。

あぁ~、この近さなら並河靖之七宝記念館の秋季展にも

いけたのだった(Θ_Θ) この日のスケジュールンは失敗祭

ほんまに贅沢な秋の一日でした。


2 件のコメント:

はいじ さんのコメント...

もっと写真をアップでみたい!という衝動にかられます。
いえ、むしろ本物を見たい!と思います。

伝統工芸は守ることで精いっぱいなんでしょうね。
(需要と供給)
ですから冒険して何か飛躍的なことをするとか、別物に加工するとかなかなかできないのでしょうね。
残念ですよね、こんな素晴らしい文化なのに現代の文化と融合できないのは。
以前、日本の伝統的な織物や染め物をオートクチュールにしてショーをされているデザイナーのことをテレビで見ましたが、それも高価なオートクチュールだから広くその良さが浸透しないなぁと思いました。
とかく文化はむずかしいね。

ショートトリップ、楽しめてよかったですね。

COLUPUN さんのコメント...

はいじ様

コメントありがとうございます。
日本人の緻密で繊細 正確な技術って、
やっぱり凄いなぁ~と思いました。

現段階 着物という分野は、やはり絶対的
牌は、減っていると思います。
需要があると全体的な価格も下がってくる
と思いますが、いかんせんその需要が少ない

それは、着物を着て行くシーンが少ない
それに行動する時、
自身も気をつけないといけませんし
周囲の方たちのご理解もいりますね。
(幸い危ない場面には遭遇してませんが、)
その後のお手入れなどの問題などなど

反対にその条件を乗り越えてまで
口汚い言葉ですが、涎が出るくらい、
魅惑的な着物を販売しているお店や
または、掲載している雑誌や本がいったい
どれくらい今あるのかというのも含め

いつもなんだか売れ筋だけでいいのか?
判を押したような、ラインナップやなぁ
という気がします

着付け教室が、実際に着れることを主とする
より、着物販売がメインになっているという
困ったところも多々あるようですね^_^;

また、価格と欲しい!と思わせるもの
按配が、ちょっとずれているというか
釣り合ってないのかもと思わせるものも
あります。
素人は、業界の事情や物の良し悪しは
よく分からないけど直感的に何か感じる
ことができると思います。

また、値段の根拠、妥当性、よく分からない
というのもあるかもしれません

その一つに顔が見えてこないというものが
あります。

しかし、製作現場や製作者と会う機会が
ありますとまた違ってくるのかも知れません

非常に手間隙がかかり、膨大な時間がかかる
実に根気のいる大変な仕事だからです。

一枚の美しい布ができるまで
様々な問題があるんですね

それらをえぇ~い!と吹き飛ばしてしまう
圧倒的な力のある美しい織物の数々でした。