白露

火曜日、東の山の稜線に大きく湧き上がった夏雲に向かって

私は、夏雲を追いながらココロのままに自転車を走らせた。

こどものように。

目の前のダイナミックな景色は分刻みで、どんどん変わる

キラキラとした夏雲は、実に美しい。

目の前以外に広がる三方の空は、すっかり秋の空　

まだまだ暑いけれど、移ろいゆく季節を感じた。




翌日の水曜日は、正午頃、台風９号が上陸する予定だった。

私の住む地域では、朝から雨も降らず、嘘のような静けさ

温かい空気だけが、その場を支配していた。

けっきょく台風は、来なかった。

夜、窓辺から入る冷気と静かさに秋を感じる。




そして今朝、起きるとすっかり秋になっていた。

空気が違う、吹く風が違う。暦を見ると今日は、白露

巷では今年は、異常気象で暑さが続き秋がない、又は秋が短くて

いきなり冬が来るなどと、まことしやかに言われていたけれど

しっかりと秋は、やってきたのだ。



体は敏感に反応している、組織が自然に変わっている。



見上げる空は、鰯雲

そして、今はただただ気持ちいいくらい、高い突き抜けるような空

夏の終わりと共に本格的に秋を楽しむ季節がやってきた。